私の実家は島根県です。冬は寒く、荒波日本海がすぐそばにありますが、水も空気もとても澄んでいてきれいなところです。母が2019年に亡くなって、私の帰る場所(家)はなくなってしまいました。
母がいなくなってしまったショックと実家を手放さなければならない現実をなかなか受け入れられなくて、家の整理をしていくのは非常につらくて寂しかったです。
母は10年間の闘病生活をしていました。私は愛媛県に嫁いだので、年に2~3回くらいしか帰省できなかったので、母に何もしてあげられなかった自分に歯がゆさばかりが募ってました。あれから4年経ちましたが、自分の生まれたところやそこで過ごした時間を改めてしっかり振り返ることで私の気持ちも徐々に落ち着いていきました。
小さなころ頃から「どうしてこの家に生まれてきたんだろう?」ってよく考えていました。私が幼稚園児のときにこのお家に引越してきましたが、母が亡くなるまでの間を計算すると42年くらい居たのかな… 多い時は7人で暮らしていて、一緒に住んでいた叔母がお嫁にいったり、祖母が再婚したり別れたり、私達兄弟姉妹の進学・就職・結婚など入れ替わりもありました。
このお家では祖母が実権を握っていて、とてもとても気性の激しい人でしたのでとても住みにくい空間で私は自分のこの環境を恨みました。父はギャンブラーで賭け事や新しい新規事業にお金をたくさん使いました。その尻ぬぐいを働き者で根性のある母が借金を返済して、自営業のお店も復活し盛り返してくれました。
ギャンブラーな父でしたが、根はとても優しい人で誰からも好かれる人でした。母が決して父の悪口を言う人でなかったので私は父を嫌いになることは一斉なくとても大好きでした。ただ、母がとても苦労しているのは見てきたので夫婦関係、嫁姑問題、商売の大変さを目の当たりにしてきて波乱万丈な人間模様が心に刻み込まれいます。
祖母の気性の荒さは、家庭でも外でも関係なく繰り広げられていました。孫の私達というか、特に私は苦しめられました。それは私がお嫁にいってからも続き、里帰りのたびに嫌な思いをしていたので、心底祖母が大嫌いでした。
父は50歳の若さで亡くなったので、この祖母の面倒を看ながら母は商売に明け暮れていましたが、仕事があることで祖母と離れることができたので何とかやってこれたのかもしれません。歳を重ねるごとに母は本当に辛かったと思います。ゆっくりしたかっただろうし、祖母の干渉や癇癪にうんざりしていました。ストレスの蓄積でしょうか、そんな母も60歳から10年間さまざまな大病にかかりました。最期は肺腺癌で「痛い痛い」、「何でこんなことになるんだろう」っていつも言っていて、亡くなっていきました。
母の具合がとても悪くなってから祖母の面倒を看ることが出来なくなったので近所の施設に行くことなったんですが、不思議なことにその施設では本当に穏やかで可愛らしいおばあちゃんになっていきました。祖母は肺炎が悪化して亡くなりましたが、父や母に比べたら穏やかな最期で好きなように生きてこれたんじゃないかなって思います。
幼少期からどうしてこんなおばあちゃんの下に生まれてきたんだろうって、考えて考えて心がおかしくなりそうでしたが、今になって考えると、やはりお家やその土地には癖があるんだと思います。長く住めばじわりじわりと住んでいる人たちに染みこんでいって影響を受けていくんですね。
現在家相や地相のことを学んでいますが、私がずっと知りたかった「なぜこの家族のもとに生まれてきたのか」ということが少しずつ紐解いていっています。良し悪しというより、一人一人にその環境が合っているか合っていないかがとても関係していて、それぞれで出てくる現象が違ってきます。
そして私の実家を購入したのは祖母でした。そこを選ぶ人の潜在意識がそのまま表われているんですね。幸せを願い希望をもって、家を建てたり物件を購入したり、引越したりするのになぜ病気や借金など辛いことが起こるのでしょうか?そしてどうしてそこを選ぶのでしょうか?
その根本はお墓(家系)であることがよくあります。お墓や土地は私達の根っこです。
木の根っこが太くしっかりしていてある程度の環境が整っていれば、幹も枝も葉っぱも元気に大きく育っていきます。少々何かあっても土台が強ければ、枝葉が折れたりなくなってもまた再生していけるでしょう。お墓や選んだ土地が悪ければ、木と一緒で病気になったり腐ったりして、最悪は途絶えてしまいます。
かといって簡単にお墓をどうにかすることはなかなかできません。強烈に作用するものですから、慎重にしなければなりませんし現実には手を加えなくていい場合もあるからです。私自身も変えた方がよいとわかっていても、お墓をさわれる順番というものがありますし、私の順番がきたとしても一存では決定できないだろうと予測もしています。
「だったらどうするのが良い?」と頭がぐるぐるしてきますが、、、
その人その人に偏った現象があります。言葉、文章、体型、家族構成、身に着けるもの、行動や考え方などを掘り下げていくことで、目に見えないお知らせのようなもが伝わってきます。そこをどうアプローチしていくかを占い師側が考えていくのです。
一気に変わる、すぐに流れがよくなるものではないと思っています。無理なダイエットをして大きくリバウンドしたり、体調を崩してしまったりすればダイエットをする意味がないですよね。その人に合った方法がありますし、必要な人には変えていく流れになっていくと思いますので、そのときにはお伝えしていけたらと思っております。
誰にでも言えますが変わりたいなら、焦らず諦めず行動していくのみです。変わりたいと言っていても動かない人、おかしいと気付けないのであればそれはそれで運命に従うしかないと思っています。
私は生まれ育った環境で、家族についてだったり、人の感情だったり、自分自身について考える機会をたくさん与えてもらいました。こんなこと考えずに生涯を終える人もいると思いますが、それならそれで必要ないからだと思うし、それでよいと感じます。私は強烈な体験をしたから関心を持ちましたし、どうしてそうなるのか知りたいと思い続けてきたのです。
残りの人生は家相・地相・墓相を学び続けていこうと思っています。師匠に出会えたことも本当にラッキーでした。この機会を頂けたことで今の私がいます。まだまだ経験が必要です。もっともっとたくさんの方と出会い、実践を積んでいくことでご相談者様のお役に立てれば幸いです。
HESUN ヘスン