今日は、花札占いの鑑定例をご紹介したいと思います。
※ご相談者様の了承をいただき、個人の特定を防ぐため内容を一部変更しています。
■ご相談内容
ある女性から、「今の職場にこのまま残るか、やめるか」というご相談をいただきました。ちょうど、この先も続けるかどうかを決める節目を迎えた時期でした。
上司の方は仕事ができる方だったそうですが、ご自身の見た目など表面的なところばかり必要以上に気にする方でした。
本来なら上司として、先頭に立って職場環境を整えたり、お客様に関わる大切な仕事道具を清潔にすべき立場ですが、道具を粗末に扱って汚れたまま放置していたり、職場がどんな状態であっても気にしないといったようなところがあったそうです。
ご相談者様はもともと、職場はもちろんお客様にまつわるものは、いつもきれいに保ち気持ちよく使いたいという方でした。自分が使っている・使っていないに関わらず、部屋全体や机などを片付けたりと、空間をきちんと整えることが習慣づいていたため、上司のそうした面がすごく気になっていました。
上司のものには直接触らないものの、職場の気になる部分は黙っていつも掃除をされていました。

また、ご相談者様が入社された頃に比べて、上司は次第に仕事以外の個人的な事柄へ関心が向くようになっていきました。それにつれて、私的な頼み事を悪気もなく依頼してくることが増え、それが徐々にエスカレートしていったそうです。
職場の雑用やサポート業務そのものが不満だったわけではありません。ただ、そうした上司の姿勢を目の当たりにするにつれ、「同じ価値観の人間だと思われたくない」「同じ空間で働くこと自体が苦しい」という思いが強まっていきました。
それでも、いざ転職となると、年齢のことや働きやすい面もあることを考えると、「次の職場を見つけられるだろうか」という不安の方が強かったようです。
■花札占いの仕組み
花札は、もともと12か月それぞれの絵柄が描かれた札です。1つの月に4枚の札があり、12ヵ月なので12ステップで循環しています。
花札占いでは、この12か月の循環を使って読んでいきます。1月から6月へ向かう流れは、夜が明けて日が昇っていく「発展」の方向。6月から12月へ向かう流れは、昼から日が沈んでいく「収束」の方向です。

占的:「このまま残り続けたらどうなっていきそうか」
結果: 菖蒲(しょうぶ)に短冊

菖蒲は5月の札で、発展の流れの中にあります。イメージの展開、情熱、視野の広がりといった意味があり、短冊には「太鼓判」といった意味があります。
■菖蒲の「マイナスの意味」として出ていた
当時の私は、発展の流れにある札だったこともあり、菖蒲が持つプラスの面に、短冊の「太鼓判」を重ねて読んでしまいました。
「このまま残れば、社内で新しい企画や仕事の幅が広がって、胸をわくわくさせるような感じになりそう」と捉えてしまい、「やめなくてもいいんじゃないですか」とお伝えしてしまったのです。
花札に限らず、九星や十二支、八卦などの占いでもそうですが、象意(人物・物・事・場所・気持ち・行動・身体など)そのものに良い悪いがあるわけではありません。その象意が、ご相談者様の状況や状態によって、プラスとして働くのか、マイナスとして働くのか、どう現れるかという違いがあるだけなのです。
菖蒲がマイナスの方に出ると、「ステータスや見た目など表面的なものだけを追い求める」「ルーズ」「実体性がない」「想像や妄想が止まらない」といった意味になります。
ご相談者様は「次の職場が見つかるだろうか」という不安から、無意識に今の職場に残るための都合の良い理由ばかりを集めて、自分を安心させようとされていたのかもしれません。
当時の私は花札の意味を前向きな兆しとして読んでしまいましたが、実はご相談者様のその状態こそが、菖蒲の持つ「表面的なものに囚われ、現実味を失ってしまう」というマイナスのあらわれだったのだと、後から気づかされました。
■菖蒲の次は「牡丹」へ
花札は循環するので、菖蒲の次には6月の「牡丹(ぼたん)」が来ます。牡丹には、「ピークを迎える」「はっきりする」「気づきを得る」「くっつく」「離れる」といった意味があります。
その後もご相談をいただいたのですが、状況は全く良い方向に向かっていませんでした。そのお話を聞いただけで、「ああ、あの札はそういうことか。次は牡丹に進んで、離れていく流れになるんだな」と感じました。
そこで私は、「もう辞められたらいいと思いますよ」とお伝えしました。ご相談者様自身も、背中を押してほしかったのだと思います。
■その後
次の職場探しを始めてみると、ご相談者様ご自身が「年齢が……」と言いながらも、次の職場に対して無意識にたくさんの条件(こだわり)を設けていることがわかりました。これも、菖蒲の表面的な面(高望みや見栄えへのこだわり)が出ていたのかもしれません。
そこで少し厳しめにお伝えしました。早く働きたいのなら「こうじゃなきゃダメ」というこだわりをやめましょう。同じ業界で、最低限ここだけは譲れないという条件をできる限り減らして、とにかく応募してくださいとお話させていただきました。
気持ちを切り替えてで動いていただくと、ハローワークで2〜3件マッチングし、ご相談者様が「こういうところならいいな」と思える条件の職場が出てきました。面接を進めていく中でとても良い職場に巡り会い、ご自身が納得できるところに決まりました。前の職場を辞めてから、1ヶ月ほどで次の職場へ働き始めることができたのです。
今も、すごく頑張って働かれています。
■この鑑定から感じたこと
ご相談者様がどういう性質の方なのか、どんな環境が合う方なのか。そして、ご相談内容の奥にある「本当の気持ち」を引き出し、ご自身でも気づいていないこだわりや見えていない部分を整理しながら進めていかなければ、占いの結果を十分に活かすことはできません。ただ札を出すだけでなく、しっかりとお話を聞いて深く考察していかなければいけないと、あらためて感じた鑑定でした。
HESUN ヘスン






y












