これは、以前いくつかの不動産屋さんを回っていたときのお話です。
良い不動産屋さんかどうかを見るポイントって色々あるのですが、私が見るポイントの1つとして、普段使う物や道具を大切に扱っているかどうかなんですよね。

あるお店で接客用のカウンターに案内されて座ったとき、目の前にあるパソコンがふと目に入って「うわぁ…」と思ってしまったんです。
担当者さんが画面をこちらに向けて物件を見せてくれる用のパソコンなのですが、キーボードのすき間にびっしりと埃が溜まっていて、液晶画面までうっすら埃をかぶっていたんです。
飲食店でお客さんに料理を出すのに、洗っていないお皿に料理を盛り付けて出されたような、そんな気分です。
どんなお店だって、店舗にあるもの全てが大事な商売道具のはずですよね。
店舗自体や扱っているものが新しいか古いかではなく、自分たちが日常的に使うものをどう扱い、どう手入れしているかに、お店全体の姿勢や従業員ひとりひとりの仕事に対する向き合い方が顕著に表れます。
まあ、気にならない人もいるのかもしれないですが、私はそういった部分も、良い不動産屋さんかどうかを見極める1つのポイントにしています。
私はそのパソコンの埃が気になりすぎて担当者さんの話が頭に入ってこなくなってしまって…。実際、少しお話を聞いてみても、物件に対する説明や調べ方がどこか雑な感じがしたんですよね。だから、そのお店はさっさと話を切り上げて出ました。
でもこれって、お店に限った話ではないんです。
私たちが暮らしているお家や土地も同じで、そこに住む人の状態や、表からは見えない深い部分にある思いのようなものがそのまま表れてきます。
家相や地相において見るポイントは色々ありますが、今回はその中から「玄関」と「勝手口」についてお話ししますね。
◆ 玄関(げんかん)

お家の中に必ずある玄関は、外気(外の空気や気)と家の中の気を行き来させる双方向(⇄)の接続を行う場所です。
性質が大きく異なる「外の世界(外界)」と「生活の中心・くつろぎの場」という2つの空間の落差を、段階的に切り替えるための第一段階のクッションとして機能しています。
そして、玄関を開けて外に出たときに最初に目にする景色って、住んでいる人の頭の中に無意識のうちに刷り込まれていくんですよね。だからこそ、玄関を出てすぐ目に入る場所が不快なものだったり、暗い雰囲気だったりする景色は避けた方が良いとされています。
また、家相や地相の面から見ると、一番外側の顔(外面)を表す「門」に対して、玄関は「その人の本心や内面の入り口」を表します。
玄関が住む人に与える影響って、実は玄関ドアがどっちを向いているか(向き)よりも、お家の真ん中から見て、どの位置に玄関があるかという場所の影響が8割ほどを占めているんです。
方位にはそれぞれ固有の象意(意味や性質)があります。例えば「東」なら発展やスタート、「南」なら美しさやピークといったように、お家の中心から見た方位ごとにそれぞれの象意を持っています。
お家の真ん中から見て玄関がある方位は、外からの気や影響が入ってくると同時に、中からも出ていく「出入りの影響」を強く受ける場所になります。
だからこそ、ドアがどっちを向いているかよりも、その方位が持つエネルギーが出入りする場所として、お家のどこに玄関があるかを見るほうがずっと大切なんですよね。
◆ 勝手口(かってぐち)

玄関が双方で行き来する(⇄)場所であるのに対して、勝手口はゴミ出しをしたり、お庭や洗濯物干し場に出たりと、基本的には外へ出ていくため(一方向の排出)」に使われる裏の出入り口です。正面とは反対の裏面に設けられた、非公式な出入り口という特徴を持ちます。
方位にはそれぞれ固有の象意(意味や性質)がありますが、お家の中心から見て特定の方位に勝手口が存在することで、その方位が本来持っている性質が出ていくといった感じです。
そのため、その象意の意味が薄まってしまい、結果として悪い現象が表れやすくなってしまうのです。(これはご自宅だけでなく、事務所や店舗でも同じように作用します)
ちなみに、勝手口をまったく使っていないとしても、その場に存在し続けるため、流出の作用は働き続けます。
代表的な方位の例をご紹介しますね。
・東北の勝手口
東北の象意の代表的なものとして「蓄積」「相続」「継承」「新人」といった意味があります。ここに勝手口があると、そのエネルギーが外へ流れ出ていくことになります。
その結果、なかなか貯金ができない、お金が貯まらない、相続や家系の継承がうまくいかない、新人さんが育たない、男の子が生まれにくいといった現象が表れやすくなります。
・南西の勝手口
南西の象意として代表的なものとして「日常」「穏やかさ」「会社員」「手足や体を使う仕事」といった意味があります。ここに勝手口があると、そのエネルギーが外へ流れ出ていくことになります。
その結果、毎日を平穏に過ごしにくくなったり、会社員や体・手足を使うお仕事の方などは、仕事でうまくいかないといったような現象として表れます。
まとめ
玄関はお家の真ん中から見て、その方位の気が「出入りする場所」であり、勝手口は、その方位の気が「外へ流れ出ていく場所」です。
ご自分の家はもちろんのこと、誰かのお家や外のさまざまな場所に行ったときに、これらの場所がどうなっているか、どのように扱われているかを観察してみると、そこにいる人の今の状態や、表には見えない姿勢のようなものが自ずと見えてきます。
出入り口としての物理的な機能はもちろんですが、家相の面から見ても、お家の中心から見て、どの方位にあるかということだけでなく、玄関なのか勝手口なのかという、その場所自体の意味合いや役割によっても及ぼす影響は全く異なります。
けれど、最初にお話しした道具の手入れと同じで、根本はみんな一緒なんですよね。
まずは自分が過ごす場所や使う物を日頃から大切に扱い、綺麗に整えておくこと。それが何よりの基本なんだと思います。
HESUN ヘスン


























