50代という人生の後半戦に差し掛かり、身内の病気や自分自身の体の変化を通して、「生きること」や「健康」について深く考える日々が続いています。
私自身、20代の頃から体調を崩しやすく、これまでにいろんな病気を経験してきました。だからこそ、体が本当にしんどい時のつらさや、動きたくても動けないという気持ちは痛いほどよく分かります。病気の症状や時期によっては、当然ゆっくり休むべき時もあります。
けれども、今の医療では手術の翌日からリハビリを始めたり、治療中であっても可能な範囲で体を動かすことが推奨されていたりします。科学的なエビデンスでも「主治医の指示のもとで体力を維持するほうが、治療を続けやすく予後も良い」ということが分かってきているそうです。怪しい民間療法や極端な食事制限ではなく、確立された標準治療をきちんと受けたうえで、立ち向かうための「体力」や「筋肉」をつけておくことが何より大切なんだと実感しています。
つらくても前向きにリハビリに励む人がいる一方で、「病気だから」「もう歳だから」と体を動かすのを諦めてしまう人もいます。ですが、動かないでいると体力や筋肉は一気に落ちていきます。足腰が弱ってちょっとしたことで転倒・骨折し、そのまま寝たきりになってしまったり、免疫力が低下して別の感染症にかかってしまったりと、実は本来の病気とは関係のないところで状態が悪化してしまう恐ろしさがあるんです。
さらに、体が弱ると気持ちまで塞ぎ込み、「自分はかわいそうなんだ」と後ろ向きになって、周りに頼りきりになったりわがままになってしまうこともあります。だからこそ私は、誰かに頼りきりになるのではなく、いざという時に自分の足で乗り切れる体力と心を、日頃から蓄えておきたいと強く思うようになりました。
私自身、去年(2025年)は更年期が本当につらく出てしまい、体力も体重も一気に落ちてしまいました。当時はとてもじゃないけれど、外を歩くことなんて考えられもしない状態だったんです。そんな中で病気を患った身内が必死に治療している姿を見て、このままじゃいけないと意識が変わりました。
だからまずは、自宅でYouTubeを見ながら簡単なヨガからスタート。慣れてきたら室内でできるアクティブな運動に挑戦し、そこから少しずつ外に出てウォーキングの距離を伸ばしていったんです。はじめは30分歩くのがやっとでしたが、今では1時間半くらい平気で歩けるようになりました。そして今はもっと筋肉をつけたいなと思って、少しずつ筋トレも取り入れています。最初から完璧を目指す必要なんてなくて、少しずつでも続けていけば体も心もちゃんと良い方向に変わっていくんだな、と自分の体験からも実感しています。
そんな中で手にとったのが、この本でした。

『人生を変えるモーニングメソッド』 ハル・エルロッド 著/鹿田昌美 訳(大和書房)
著者のハル・エルロッドさんは、20歳のときに凄惨な事故に遭い、心停止や全身骨折、二度と歩けないという絶望を経験された方です。そこから見事に復活を遂げる過程で生まれたのが、朝の時間を活用して人生を整える「モーニングメソッド」です。
この本で紹介されているのは、運動だけではありません。朝の静かな時間の中で行なう「6つの習慣」です。
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沈黙(瞑想):静かに心を落ち着かせる時間
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アファメーション:前向きな言葉を自分にかけて思考を整える時間
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イメージング:理想の自分や今日一日の良い流れを頭の中に描く時間
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運動:体を動かして血流を良くし、目を覚ます時間
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読書:自分の成長につながる学びを得る時間
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書き出す(日記):頭の中の思考や感謝の気持ちを紙に書き出す時間
アファメーションで前向きな言葉を自分にかけたり、目標や感謝を紙に書き出したりする習慣は、日頃からメンタルを健やかに保つためにとても大切なことなんだと納得しました。
実は、病気と戦う本人だけでなく、病人を支える側の辛さも本当に大きいものがありますよね。 支える側だって人間ですから、日々のサポートの中で、相手の言葉や状況に感情が大きく揺さぶられてしまい、心が折れそうになる瞬間がたくさんあります。支える側の立場としても、周囲の状況にいちいち振り回されてメンタルがやられてしまわないよう、朝の静かな時間で自分自身の心の軸を整えておくことが必要なのだと感じます。
病気や不調、年齢による衰えは誰にでも訪れる可能性がありますが、こうやって「心と体のパワー」を両方バランスよく蓄えておくことで、どんな困難や場面に出会っても、折れずに前を向いていけるんじゃないかなと感じています。運動も朝の習慣も、いきなりハードルを高くして完璧を目指す必要はありません。時間がなければ各数分ずつ試すやり方だって書かれているので、自分にできるペースで取り入れていけばいいんだと思います。
「もう◯歳だから」なんて関係ありません。思い立った今日から少しずつ、自分を変えるきっかけとして、心と体の体力を育てる朝の習慣を取り入れてみませんか?
私自身、この本に出会って「よし、自分も朝の習慣をやってみよう!」と背中を押されました。実は私、ずっと朝が弱くて夜型なんです…。本当にできるかなと少し不安もありますが、運動と同じで、これも「継続の力」なんだと思います。いきなり完璧を目指したり、すぐに結果を出そうとしたりせずに、できることから焦らずコツコツやっていけばいいのかな、と思っています。
長生きする時代だからこそ、人に迷惑をかけず、自分の足で前を向いて機嫌よく生きていきたいですよね。これからの人生や自分自身との向き合い方に悩んでいる方がいたら、ぜひ手に取ってみてほしいなと思う一冊です。
HESUN ヘスン
