風水の前に整えるべき、本当の『気』の話

占いの本をめくると、よくこんなことが書かれています。
「西の方角に黄色いものを置くと金運が上がる」
「北の寝室にピンクを取り入れると恋愛運がアップする」

こうした知識もひとつですが、私が鑑定を通してたくさんのお話を伺う中で、それ以前に共通している「あること」に気づかされることがあります。気学の本質は「空気」と「空間」を整えることです。気学でいう「気」とは、決して魔法のような特別なものではありません。私たちが日々吸っている「空気」、そしてそれが流れている「空間の状態」のことなんです。ご自身やご家族の中で何か問題が起きているとき、背景をたどっていくと、この「空間の質」が落ちているケースがとても多いように感じます。

「よどみ」と「匂い」の正体を探っていくと、特に気になるのが、日常の中に潜んでいる「匂い」と「埃(ほこり)」です。不用品を減らしてクローゼットを7〜8割に抑える、いわゆるスッキリさせることももちろん大切です。でもそれ以上に、まず見直したいのは、良くない流れを生んでしまう「匂いの元」だと私は感じています。

たとえば、ゴミの捨て方ひとつにも表れます。生ゴミを小さな袋に入れて口を閉じず、そのまま大きなゴミ袋へ入れてしまう。それでは、ゴミ箱を開けるたびに嫌な匂いが広がってしまいますよね。缶やビン、プラスチックも、軽くすすがずに捨ててしまえば、やはり匂いの原因になります。その汚れがゴミ箱の底に溜まり、気づかないうちに放置し続けることも少なくありません。

さらに、冷蔵庫の中に古いものが残ったままだったり、おかずの汁などこぼれてしまっていてもそのまま。エアコンや換気扇のフィルター、空気清浄機があってもフィルターは埃まみれ、床には髪の毛がたくさん落ち、そこに埃が絡みついていたり。台所、洗面台、お風呂には髪の毛や汚れ、さらに排水溝はドロドロに。臭さが充満するはずです!

玄関には、毎日履く靴が汚れたまま置かれ、その匂いが家の中へ流れ込んでしまいます。下駄箱もぎゅうぎゅうに詰まっていると、こもった匂いが気になることもあります。ここまで読んで、いくつか思い当たることがあった方は、少しだけお部屋の空気を見直してみるタイミングかもしれません。

こうした状態は、「運気が下がる」という以前に、衛生的にも、そして健康面でもあまり良いものではありません。よどんだ空気の中にいれば、心も体も元気を失ってしまうのは自然なことだと思いませんか?物理的な不衛生が、そのまま不調やうまくいかない、やる気が起きない、イライラしてしまうといった流れにつながっていると感じます。そして悩みを持っている方に、共通していることが多いなと思います。

家全体の空気は全てつながっています。これは家の中だけの話ではありません。敷地内の物置や車庫、蔵、作業場なども同じです。風が通らず、古いものの匂いや埃やカビがこもっていると、同じように気が滞ってしまいます。

また、ワンちゃんや猫ちゃんと暮らしている方は、ペットのトイレ周りの環境もとても大切です。同じ空間で暮らしているからこそ、その空気の質は家族全体に影響してきます。

まずは、匂いの元から整えていきましょう。「なんだかうまくいかない」と感じるとき、お金をかける必要はありません、今日からすぐにできることばかりです。この「匂いの元」を取り除き、空気をきれいに入れ替えるだけで、重たかった空間がふっと軽くなり、止まっていた流れが動き出す。そんな変化を、私自身も体験し何度も見てきました。

まずは、いちばん身近な「匂いの元」から、1つずつ見直してみてくださいね。

HESUN ヘスン