今日の一冊『人生を変えるモーニングメソッド』

50代という人生の後半戦に差し掛かり、身内の病気や自分自身の体の変化を通して、「生きること」や「健康」について深く考える日々が続いています。

私自身、20代の頃から体調を崩しやすく、これまでにいろんな病気を経験してきました。だからこそ、体が本当にしんどい時のつらさや、動きたくても動けないという気持ちは痛いほどよく分かります。病気の症状や時期によっては、当然ゆっくり休むべき時もあります。

けれども、今の医療では手術の翌日からリハビリを始めたり、治療中であっても可能な範囲で体を動かすことが推奨されていたりします。科学的なエビデンスでも「主治医の指示のもとで体力を維持するほうが、治療を続けやすく予後も良い」ということが分かってきているそうです。怪しい民間療法や極端な食事制限ではなく、確立された標準治療をきちんと受けたうえで、病気に立ち向かうための「体力」や「筋肉」をつけておくことが何より大切なんだと実感しています。

つらくても前向きにリハビリに励む人がいる一方で、「病気だから」「もう歳だから」と体を動かすのを諦めてしまう人もいます。ですが、動かないでいると体力や筋肉は一気に落ちていきます。足腰が弱ってちょっとしたことで転倒・骨折し、そのまま寝たきりになってしまったり、免疫力が低下して別の感染症にかかってしまったりと、実は本来の病気とは関係のないところで状態が悪化してしまう恐ろしさがあるんです。

さらに、体が弱ると気持ちまで塞ぎ込み、「自分はかわいそうなんだ」と後ろ向きになって、周りに頼りきりになったり、わがままになってしまうこともあります。だからこそ私は、誰かに頼りきりになるのではなく、いざという時に自分の足で乗り切れる体力と心を、日頃から蓄えておきたいと強く思うようになりました。

私自身、去年は更年期の症状が本当につらく、体力も体重も落ちて寝込んでばかりの毎日でした。そんな中、長期の治療を続けている家族を看病をする中で、ハッとさせられる出来事があったんです。

「しんどいから」と動かずにいると、あっという間に筋力も気力も奪われていきます。何もかもが億劫になり、気づけば誰かに頼らないと動けない状態になってしまうのです。さらに厄介なのは、自分は病人だからと無意識に甘えが生じ、周りを振り回してしまうことです。本人は無自覚なだけに、支える側ばかりが疲弊してしまうんですよね。でも、普段から体力や筋力をつけておけば、いざという時に病気や辛い治療を乗り越える力になるはずです。

実際、医療や研究の現場でも、元々の体力や運動習慣がある人ほど治療中の倦怠感やしびれといった副作用・後遺症が和らぎやすく、予定通りの治療を最後まで受けきれる可能性が高まることが分かってきているそうです。

だからこそ私は、まずは落ちてしまった体力を戻すことから始めようと考えました。最初に試したのは、自宅でYouTubeを見ながらやる簡単なヨガです。とにかく毎日続けることだけを意識して、慣れてきてからは室内でできる少しアクティブな運動にも挑戦しました。運動する時間も、20分から30分、そして1時間へと少しずつ延ばしていったんです。

体が動くようになってからは外で、ウォーキングをスタートしました。最初は30分歩くだけで精一杯でしたが、今では1時間半くらい平気で歩けるまでになりました。そして最近は筋肉をつけたいなと思い、少しずつ筋トレも取り入れています。

最初から完璧を目指す必要なんてありません。どんなに小さなことからでもコツコツ続けていけば体も心もちゃんと応えて変わっていきます。自分自身の体験を通して、今それを実感しています。

そんな中で手にとったのが、この本でした。

 

 

 

『人生を変えるモーニングメソッド』

ハル・エルロッド 著/鹿田昌美 訳(大和書房)

 

 

著者のハル・エルロッドさんは、20歳のときに凄惨な事故に遭い、心停止や全身骨折、二度と歩けないという絶望を経験された方です。そこから見事に復活を遂げる過程で生まれたのが、朝の時間を活用して人生を整える「モーニングメソッド」でした。

この本で紹介されているのは、運動だけではありません。朝の静かな時間の中で行なう「6つの習慣」です。

  • 沈黙(瞑想):静かに心を落ち着かせる時間

  • アファメーション:前向きな言葉を自分にかけて思考を整える時間

  • イメージング:理想の自分や今日一日の良い流れを頭の中に描く時間

  • 運動:体を動かして血流を良くし、目を覚ます時間

  • 読書:自分の成長につながる学びを得る時間

  • 書き出す(日記):頭の中の思考や感謝の気持ちを紙に書き出す時間

アファメーションで前向きな言葉をかけたり、目標や感謝を紙に書き出したりする習慣は、日頃からメンタルを健やかに保つためにとても大切なのだと納得しました。

実は、病気と戦う本人だけでなく、支える側の辛さも本当に大きいものがありますよね。支える側だって人間ですから、日々のサポートの中で相手の言葉や状況に感情が揺さぶられ、心が折れそうになる瞬間がたくさんあります。だからこそ支える側としても、周囲の状況にいちいち振り回されてメンタルがやられてしまわないよう、自分なりのリセット方法を持っておくことが必要なのだと感じます。

病気や不調、年齢による衰えは誰にでも訪れる可能性があります。だからこそ、こうやって「心と体のパワー」を両方バランスよく蓄えておくことで、どんな困難に出会っても折れずに前を向いていけるのではないでしょうか。

運動も朝の習慣も、いきなりハードルを高くして完璧を目指す必要はありません。時間がなければ各1分ずつ試すといったやり方も書かれているので、自分にできるペースで取り入れていけばいいんだと思えます。

「もう◯歳だから」なんて関係ありません。思い立った今日から少しずつ、自分を変えるきっかけとして、心と体の体力を育てる朝の習慣を取り入れてみませんか?

私自身、この本に出会って「よし、自分も朝の習慣をやってみよう!」と背中を押されました。

実は私、ずっと朝が弱くて夜型なんです。本当にできるかなと少し不安もありますが、運動と同じで、これも「継続の力」なんだと思います。いきなり完璧を目指さず、できることから焦らずコツコツやっていこうと思っています。

長生きする時代だからこそ、誰かに頼りきりになるのではなく、自分の足で前を向いて楽しく生きていきたいですよね。これからの人生や自分自身との向き合い方に悩んでいる方がいたら、ぜひ手に取ってみてほしい一冊です。

松山市の占い師 HESUN ヘスン