「白なす」なのに緑色!?直売所で見つけた謎のなすと、名残の枝豆で楽しむ夏の食卓

1. 直売所で思わず足が止まった理由

紫色のいつもの「なす」はもちろん、真っ白ななすなら見たことがありました。 でも、スーパーの直売コーナーで「えっ!?」と思わず足を止めて見てしまったお野菜があったんです。

それが、こちらです。

愛媛県内子小田産の「白神(しらかみ)なす」。 150円とお手頃だったのですが、曲がりもなくてスッとまっすぐ伸びた形がとにかく美しいです~。でも、パッケージを見て強い疑問が湧いてきました。

『白神なす』って書いてあるのに、どこからどう見ても綺麗な緑色です。気になったので、このなすの由来や仕組みについてじっくり調べてみました。

2. なぜ緑色?なぜ愛媛で?調べて分かった「白神なす」のこと

調べてみると、農業や地理のとても面白い背景が見えてきました。

① 本来の発祥は秋田県!なぜ愛媛で作れるの?

「白神なす」は、もともと世界自然遺産である秋田県の白神山地麓エリアが発祥のブランドなすです。冷涼な東北のなすが、なんで温暖な愛媛県で育つの?と不思議だったのですが、その秘密は産地である「愛媛県の内子町小田(おだ)地区」の地形にありました。

実はなすは、35度を超えるような連日の猛暑になると実がつかなくなるデリケートな野菜です。小田地区は愛媛県の中でも標高が高く、夏でも涼しい山あいの地域です。 東北の冷涼な気候と、愛媛の山間部の「涼しさと昼夜の寒暖差」という環境が合致するからこそ、この地でも美味しいなすが育つのだそうです。

② 緑色なのに「白なす」と呼ばれる理由

私たちがよく見る紫色のなすには「ナスニン」という紫色のポリフェノールが含まれています。しかし、このなすにはその紫色の成分がありません。農学分類では、紫色の成分を持たない品種をまとめて「白なすグループ」と呼びます。

紫の色素がないなすは、太陽の光(紫外線)を浴びると葉っぱと同じ緑色の成分(葉緑素)を作り出すため、写真のような綺麗な緑色(青ナス)になります。 (※ちなみに、完全な「真っ白な白なす」にするには、1つずつ手作業で袋をかぶせて日光を完全に遮断して育てるという、大変な手間がかかっています。色が白くなるほどデリケートらしいです。さらに、アクや渋みの元になる紫色の成分がないためエグみが一切なく、加熱すると果肉がトロトロの食感になるという最高の特徴を持っています。

3. 手軽で一番美味しそう!「めんつゆ焼き浸し」に

我が家で「なす」といえば、ヤンニョムのタレをかけた韓国風の焼きなすやなすのナムル、麻婆茄子などが定番です。でも、この白神なすは初めて出会うお野菜だったので、スマホで美味しそうな調理法を色々と検索してみました。ステーキや洋風アレンジなど色々なレシピが出てきましたが、一番惹かれたのが手軽で誰でも簡単にできて、とっても美味しそうだった焼き浸しでした!作り方は本当にシンプルで、誰でも失敗なく作れます。

まずは縦半分に切り、果肉部分に細かく格子状の包丁を入れていきます。

この切り込みを入れておくだけで火通りが格段に良くなり、タレも一気に染み込みやすくなります。多めの油(私はオリーブオイル派)を引いたフライパンに皮の方から並べ、じっくり焼き色をつけていきます。

香ばしい焼き目がついたら、熱々のうちにタレへ。(皮はしっかりしていますが、加熱すると中身の方がとっても柔らかくなるので崩れないよう優しく扱ってくださいね)つけダレは、2倍濃縮のめんつゆとお水を「1:2」で割ったもの。そこへ、お好みですりおろし生姜を加えれば完璧です。

・2倍濃縮めんつゆ:大さじ3
・水大さじ6杯(90㎖)


タレは家にある「めんつゆ」をベースに、いつも冷凍庫に常備している生の生姜をすりおろして加えました。実は生姜やにんにくの市販のチューブ調味料が得意ではないので、生の生姜を綺麗に洗って丸ごと冷凍しているんです。こうしておくといつでもサッとすりおろせて、薬味の爽やかな風味が格段に引き立ちます。

4. 今日の食卓と実食

味がしっかり染み込んだところで食べやすく切り分け、カツオ節と刻みネギをたっぷり乗せていただきました。皮はほどよくしっかりしているのに、中は本当にスープを含んだみたいにトロットロでとても食べやすくおいしかったです。噛んだ瞬間に、なすが吸い込んだめんつゆと油の旨味、そしてピリッと効いたすりおろし生姜の風味が口いっぱいに広がります。 エグみが全くないので甘みが際立っていて、あっという間にペロリと完食してしまいました。

そして実はこの日、直売所でもうひとつ即買いしたものがあったんです。それが、この枝付きの枝豆です。

もう時期的に旬の終わりかけだなと思い、迷わず一緒に連れて帰ってきました。さっそくお湯を沸かして塩茹でに。

ザルにあげると、ふわっと枝豆の香ばしい湯気が立ち上ります。香ばしく焼き上がったトロトロの白神なすと、甘みが凝縮された茹でたての枝豆。 私は夏の野菜が大好きです。やっぱり旬の野菜って、その時期に食べるのが一番美味しいですね(盛り付け写真、撮るの忘れてました…)。

おわりに

緑色のなすを初めて見た、という直売所での驚きから始まった今日のごはん。単に食べるだけでなく、「なぜこの色なのか」「なぜこの土地で育つのか」などなど背景を知ることで、いつもの食卓が何倍も楽しく、ありがたい気持ちでいただけました。

農家さんがこだわりを持って大切に育ててくれている希少なお野菜。 もし皆さんも直売所などで緑色や白色のナスを見かけたら、ぜひ食べてみてくださいね!

HESUN ヘスン